**************************マヨの騎士8
「現実は残酷ネ」
私は走った足でそのまま、よろず屋に行った。
脅迫電話について相談をしに…。そして、結果も伝えに…。来たら、神楽ちゃんが留守番していたのだ。
「そもそもニコ中は、良くないて思ってたアルヨ!」
…お説教を聞き続けるハメになった。
「ニコ中でマヨラーなんて成人病のカード揃ってるネ。結婚してから大変ヨー。保険とかも制約がつくアル」
お茶菓子に出された酢昆布を、食みながら聞く。神楽ちゃんの話はじんわりと心に染みて、びっくりした。私より年下なのに、所帯くさいと言うか…しっかりした観察眼があると言うか…。
「昼下がりのおばちゃんか、お前ら」
話を聞くのに夢中で、銀時さんの帰宅に気付かなかった。
「昼下がりのおばちゃんには、真理があるネ」
「はいはい。で、アイツだったか?」
銀時さんは、そこそこに聞き流して、ソファに腰を降ろした。
今の私には痛い質問…嫌でも土方さんを思い浮かべてしまうから。
「ありがとうございました。やっぱり土方さんです。コレ、報酬です。」
机に置いた封筒を手に取り、中身を見た銀時さんは中と私を見比べる。
「多めに入ってねえか?」
「もうひとつお願いしたい事があって…足りなければ、払うつもりです」
昨日の脅迫について私なりに考えてみた末、人の力を借りようと思った。
自分だけで対処出来ないかとか…なんとか予防出来ないかとか…考えたけど限界があった。証拠とかがないと警察は動けないらしいし。
だけど、相手は私の携帯の番号を知っていて、の仕事を辞めろと言って来たのだ。手作りの防犯や注意でなんとかなるとは思えない。
マネージャーさんは、テレビのレギュラーが決まった事でものすごく嬉しそうにしてたから、ハッキリと脅迫については話せなかった。
それでも怪しんでいたから、次の撮影の時にまた色々聞かれそうだけど。
「…話を聞こうか。」
銀時さんが頭を掻きながら、話すように促してくれたので、私は口から息を吸い込んだ。
「携帯に脅迫電話が掛かって来たんです。仕事を辞めろって…。」
「仕事って、水着になる方か?」
「…はい。そう思います。あ…丁度その出版社の仕事知ってて、男に媚びを売るなって言われたので」
丁度、神楽ちゃんが銀時さんの後ろでプレ●●ーイを読んでいたので指を指した。
「あ?」
銀時さんが首を捻って、後ろを見るが早いか、神楽ちゃんから雑誌を取り上げる。それは、もう神業。一瞬で銀時さんの手に雑誌は収まった。
「おまっ、お前、なんで持って来やがったアァァァ!!」
「部屋に放っぽりだしとくからヨ。実物と見比べたかったアル」
「おいおい、お客さんに失礼だと思わなかったのかー?」
そう言いつつ、銀時さんの視線も私と雑誌を往復している。
私は、ちょっと落ち着かないながらに「協力、お願いします」となんとか口にだした。
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2006/12/11